南部公菩提寺 盛岡五山 擁護山 無量院 時宗 教浄寺

時宗 教浄寺

岩手県盛岡市 時宗 教浄寺 散策

勅額の山門

南部33代利視公の時、人皇第114代中御門天皇から遊行49世一法上人を介して勅許せられ「擁護山」の許額を山門に掲げられました。 当山では36代文英住職の時です。昔は勅許された処にしか建てられない下馬札が立っていました。 下馬札のあるところではたとえ殿様でも必ず降りなくてはならないほど権威があることから、ますます由緒正しい寺院として崇められるようになったのです。

伽藍

当山の伽藍は、本堂を中心に向かって左に位牌堂、右に庫裡が建てられています。 本堂正面入り口左右の扉の上部には左に「隅切り三」の時宗の宗紋、右に南部家向い鶴の定紋がつけてあります。 位牌堂の前には樹齢280余年といわれる名木イロハモミジがあります。 現在はかなり枝払いをして往年の勢いはありませんが、秋には美しい紅葉を見せてくれます。 庫裡の入口の左側には遊行71世隆宝上人ご揮毫の「和顔愛語」の碑が建っています。 また境内には社会福祉法人・善友隣保館の各種の建物が配置されています。

聖観音像

盛岡市新馬町橘正三家に代々伝承された盛岡33所ご詠歌の原本の19番はこう詠まれています。
  『末の世の渇りにそまぬ御教は
       浄き菩薩の擁護なりけり』
これは「仏教は衰え道徳が廃れた末法の世にあっても、擁護山教浄寺の観音菩薩は汚れにも染まない仏の御教えで、 人々をお救い下さる御仏である」という意味です。ここでいう擁護は助け守る意味と擁護山の掛詞となっています。 現在の観音像は近代になって新しく造られたものです。

コウヤマキ

本堂の裏山にそびえたつ大木。樹齢300有余年と推定され、この種の樹木では県下で2番目の名木といわれています。 樹の高さは約30メートル、根元の回りは約4メートル。その枝ぶりは10.5メートルもあります。

供養塔

南部10代右馬頭茂時公が、鎌倉で北条氏滅亡の際、高時に殉じ割腹。遺臣と共に藤沢の時宗総本山清浄光寺(通称遊行寺)に埋葬されました。 墓石は現在も遊行寺にありますが、この供養塔が教浄寺に建てられました。

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